「監督、僕まだ行けます!お願いします!やらせてください!」

近頃は子供の保育園への送り迎えなんかがあるために、7時に起きるようになったが、

短大生の頃はバカみたいに夜更かしをしていた。

友達と集まって酒を飲み、格闘ゲームで深夜過ぎても盛り上がり、共同トイレで吐き、

空が白む頃に帰って、寝て、そして講義に遅れる。

で、また夕方から集まって。

堕落した学生の見本のような生活を送っていた。


眠りたいだけ眠り、起きたい時に起きる。

しかし子供が出来て、朝の支度や夜のお風呂の世話なんかをしていると、

朝7時に目が覚め、夜9時には眠くなるローテーションに落ち着いた。

昔、周りの大人から言われた、

「この歳になったら夜更かし生活は無理よ...」

という言葉が身に沁みる。

歳というか生活的に無理がある。


でもやっぱり時々は、目が冴えていて眠くないなあという時がある。

そんな時、僕は目を瞑って高校球児になる。


僕はエースナンバー1番を背負ったピッチャー。

甲子園にサイレンが鳴り響く。審判が「プレイボール!」と叫ぶ。

俊足の一番左バッターを相手にどう攻めるか。

自分のストレートはシュート回転気味だから、まずは外角の低めに決める。

これはボールになっても良い。力一杯投げる。

これはある意味の見せ球。

キモはこの後、胸元へストレート。外角を意識させてからの胸元。

球速は120キロ後半ぐらいだが、コントロールには自信がある。

シュート回転だからまずぶつかることはないし。

いやでも緩急をつけてカーブを低めに入れるか?

それとも今度はスライダーでまた外角低めを攻めるか?グウ。

グウ。

グウ。


と、だいたいスライダーのくだりで寝てしまう。

「スライダーが...」のあとの記憶がいつもない。

一打席もアウトが取れない。


という話を「眠れない時どうしているか」と嫁に聞かれた時に話したら、

「野球やったことないじゃん!」とめちゃくちゃ笑われた。

野球経験は体育の授業以外、一切ない。

高校の時は漫画研究部でした。


ええやんけ!頭の中だけでも白球追いかけたってええやんけ!

「甲子園の土は要らん!また来年ここに帰って来るから!」って言いたいやん!

校歌歌わせてくれや!

応援歌がタッチでもええやんか!

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