荒木若干

記事一覧(89)

僕が無職なのはアジカンのせいだ

2018年11月7日、僕は無職になった。一昨日バイト先から「もう仕事ないです」と言われた。突然すぎて、半笑いで話を聞いていた。業務終了後、やけ酒を飲んだ。心底、社会の世知辛さを感じている29歳の秋である。アレコレと考えて、胃も痛くなった。今も痛い。それもこれも、もとを正せばASIAN KUNG-FU GENERATIONのせいだ。自分には人とは違う特別な才能があると信じていた中学生の頃、彼らに出会った。現在では分かりやすくてマイルドになった印象のある彼らの音楽性だが、当時は激情まっしぐら。特に純文学小説の言葉を切り取って貼り付けたかのような、乱暴とも言える歌詞センスに僕はどハマりした。周りにアジカンを聴いている人間が少なかったという理由もある。これは俺しか聴いていない、俺だけが特別なものを知っている、という優越感が大いにあった。そうして立派に選民意識が芽生えた僕は高校生の時に、ギターを始めた。もちろんアジカンの曲を練習した。高校生の終わり頃に、曲作りへ手を伸ばした。歌詞は自分でも分かるぐらい彼らの影響を受けていた。友達に聴かせると「メロディーがアジカンっぽい」と言われた。僕の音楽性の奥底にASIAN KUNG-FU GENERATIONが深々と突き刺さっていることを感じた。短大へ進み、軽音楽部へ入った。同級生たちとバンドを結成して、オリジナル曲も含めていろいろ演奏した。髪をぼさぼさに伸ばして、視力はたいして悪くないのに眼鏡デビューをした。今でも裸眼で0.5ぐらいなので、本当に目の悪い人に眼鏡を貸したら怒られる。「この程度でかけるな!」と。その見た目の変化も、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル、後藤正文を真似てのものだった。普段は「これが俺のオリジナリティだよ?」という顔をしていたが、多分周りにはバレていたと思う。そうして音楽に浸りまくって、卒業後は音響の会社に就職。さまざまな現場で多種多様な音楽に出会った。盆踊りの仕事もあれば、紅白歌合戦に出場した演歌歌手のPAも務めた。しかしそれでも、邦楽ロック、ASIAN KUNG-FU GENERATIONが自分の中のメインストリームだった。いつも心のどこかで、そんなバンドの音響がしたいなぁと考えていた。音楽ライターの仕事も経験した。得意な分野はもちろん邦楽ロック。上から与えられたテーマの中に、アジカンの曲を混ぜていた。あれは、趣味と仕事が人生で一番合致した瞬間だった。楽しかった。しかし、前述通り、仕事がなくなった。僕に残ったものは、音楽にまみれた10年分ほどの職務経歴だけだ。この業界は潰しが利かない。音楽だけをやってきた人間は、他の職種に手を伸ばすのが大変だ。普通の会社員のようなことができない。まだ20代の僕でさえ、他の人と比べて約10年分の差がある。同世代の役所勤務をうらやむこともある。そうして生きてきた人生に、後悔があるか、それともないのかは、今は分からない。ASIAN KUNG-FU GENERATIONから始まり、現在無職の僕の手元に残った、音楽。それが今後どうなっていくか、自分なりに考えながらやっていくしかないと思っている。今日も自宅でギターを担いで、Cadd9を鳴らす。そして心の底から「仕事をくれ」と歌うんだ。

【保存版】ブログのアクセス数を伸ばすためにやるべきたった5つのこと

ここ最近、デイリーポータルZさんに自分が書いたものを載せてもらったおかげで、このブログのアクセス数が鬼のように伸びている。9月、10月だけアクセス解析がバグってるんじゃないか、と思えるほど。これを続けていって「個人ブログでも一ヶ月1万PV達成!そのコツ、教えます!」という商材を作れば売れるかもしれない。入会金55000円ぐらいで。メールマガジンも始めて、ツイッターのフォロワー数も業者に頼んで増やして。そのうち雪だるま方式で信者が量産されていくのでは。ちなみにコツは「書いたものをデイリーポータルZの投稿コーナーに送る」です。とは言っても、このアクセス数の伸び方は一種のバズりみたいなもので、リピーターが増えているわけではない。事実、デイリーポータルZに載っても一週間経ったらアクセス数は落ち着く。ブックマークしてくれている人もいるかもしれないけど、毎日見に来る訳でもないだろうし。時の人。一発屋。突然話は変わりますが、関西ローカルニュース番組に出ている、お笑いコンビの藤崎マーケットが面白い。一般の方相手にトークを転がす様子はこなれていて、見ていて安心感がある。藤崎マーケット、と言えば「ラララライ」の一発屋のイメージが強い人も多いのでは。かくいう私もその一人でね。高知県に住んでいる時、「ラララライ」ブームが去ったあと、彼らをテレビで見かけることはなくなった。しかし去年、京都に引っ越してきて、関西ローカルのテレビ番組に出ている彼らを見た。そして今でもよく見かける。大活躍だ。なんなら生でも見た。大阪の梅田駅前にあるヨドバシカメラの下で正月に無料ライブみたいなことをしていた。すごい人だかりだった。「ラララライ」で全国的に知名度を上げた彼ら。しかしそのブームも落ち着き、一発屋というイメージがついた彼ら。でも関西のテレビ番組での、面白い彼ら。続けることの大切さが身に染みる。まずは文章を書いて、デイリーポータルZに投稿するところから。そうすればいつか、商材が売れるはずだ。タイトルはこの記事のやつみたいにしような、みんな。「他のサイトと合わせたら合計何個やらなあかんねん」って思われような。

ダイジェスト日記(8/18〜10/16)

【2018/8/18】デイリーポータルZのライター通信講座のための撮影に京都駅へ行く。これ書いても良いのか?待ち時間が長い。寂しい。【2018/8/19】午前2時半の新京極。公園のベンチに座る女。その前に立つ男。距離が近い。鼻先3寸。何してるんでしょうかねぇ????分かりませんねぇ????【2018/8/20】体がバキバキですわ。変に忙しいなと感じる。好きなことやってての忙しさだから良いんだけどさ。【2018/8/22】大阪で遊んだ。大阪は、というか都会は独特な匂いがするなと毎回思う。【2018/8/24】台風一過。蒸し暑いけど、夏の終わりが感じられる。【2018/8/26】スーパー銭湯へ行った。露天風呂コーナーで日焼けするために寝転がっているおっさんがいっぱいいた。池にいる亀みたいだった。【2018/8/29】畳に座って仕事してて腰が痛くなるので座椅子を買った。念願。やったぜ。【2018/9/2】映画ペンギンハイウェイを嫁が見たいということで行ったが、チケット完売。なめてた。ごめんなさい。ドラクエの無料コスプレブースで写真撮影。バリバリのポージングを決める嫁にちょっと引いた。さすがです。【2018/9/6】ふと、エビ嫌いの友達に無理やりエビを食わそうとして思いっきり殴られたことを思い出した。【2018/9/11】風邪を引いた。一気に肌寒くなったなぁ。曲が出来そう。久しぶりだ。【2018/9/15】松本大洋展へ行く。本人によるライブペイントもあるそう。けど入場の倍率高め。行けるか?見れた。本人が描く絵そのものな風貌だった。はしゃいで缶バッチ3つ買った。【2018/9/22】猫カフェに行った。1時間触りまくった。猫エネルギーが溜まった。【2018/9/25】「誰がスパイじゃ!」と工場のおっさん同士が大声で喧嘩している。経緯が気になる。【2018/10/1】子どもと釣りへ。釣れなかったけど、休日っぽいことをしたと思う。【2018/10/3】台風の影響で延期になった、子どもの運動会へ。平日開催。近くの幼稚園の子たちが散歩中なんだろうか、フェンスに張り付いて見てるのがかわいい。【2018/10/6】ブックオフへ行った。小学校高学年くらいの男の子がエロ本コーナーの前を行ったり来たりしていた。分かる。【2018/10/9】この時期蚊に刺されるとマジで本気で床叩くぐらい腹立つ。【2018/10/11】最近寝坊が多い。目覚ましをかけても起きれない。良くない。【2018/10/16】安らかに眠る毎日だ。歩道を歩いていたら前からペットボトルを持ったおっさんが来た。すれ違う寸前におっさんが突然「おるぁああぁあ!!!」と叫んで歩道脇のフェンスにペットボトルを投げつけた。唐突過ぎてめちゃくちゃビビった。その後おっさんはペットボトルを拾ってまた歩き出した。朝、家でなんか嫌なことでもあったか。ペットボトルのおっさんの話は今朝のこと。いまだにちょっとドキドキしてる。恋…かな…。以上です。

言葉尻という単語はエロいと思う

文章を書く仕事をしていて、職業病を発症した。「〜ことができる」と「〜になります」に対する違和感だ。例えば「遊ぶことができます。」これは「遊べます。」に言い換えられる。ちょっとスマートになるね。「こちらになります」は「こちらです」に変えられる。こうすると、「〜になります」はちょっとへりくだり過ぎちゃう?という印象になる。こういうのは、書き言葉はもちろんのこと、テレビのナレーションでもよく聞かれる。いや、怒っているわけではない。なんか気になるってだけ。音楽を作るのが趣味の僕にとって、歌詞を考える作業はそれほど苦ではない。そこそこの経験があるので、書こうと思えばそれなりにすぐできる。音楽理論的?な視点から言うと、歌詞をうまく書くには、まず文字数を気にしなければいけない。演歌が分かりやすいかもしれない。ワンフレーズが確か10文字〜15文字。確か、ね。極端な話、5秒のフレーズに100文字の歌詞はつけられない。あとは歌詞の文脈。「冷たい雨が降る日」のあとに「晴れ渡る空は気持ち良いな」という歌詞が登場するような、状況説明に矛盾があるのはおかしい。言葉尻もそう。宇多田ヒカルの「Automatic」の歌詞の切り方について書いた記事を昔読んだことがある。聴けば分かるが、小節の頭に言葉の最後の文字が来ている。こういうことを気にしながら歌詞は書くものだ、という意見は時々見かける。しかしそんなことを気にしていて、宇多田ヒカルの「Automatic」は大ヒットしたのか?あの独特な言い回しが新しさを生んでいるのではないか。という考えから、僕自身の作詞はそういうことを気にしていない。言いたいことを乗せたいメロディに乗せるし、文字数も自分の納得がいく範囲で気にしていない。特に、文脈については完全に無視している。みんなと一緒のこと言っても仕方ねえという考え方だ。ちょっと長くなりましたが、ここから前述の「〜ことができる」「〜になります」に繋がる。何かを紹介する時の「こちらになります!」と「こちらです!」。どちらも意味は同じ。で、「こちらになります!」という言葉の「ます!」は笑顔で言いやすい。「ま」の部分で口が大きく開けられるからだ。「です!」は「で」の部分で口の形が横に伸びるので、笑顔っぽさが少し薄れる。こういう違いを考えると、適材適所、その場の空気感を伝えるために、どちらの言葉を選べるかが重要だと思う。特に会話では。多少のブラッシュアップは出来ても、絶対こうだ!という答えはない。そう考えると、気になるけど、まあ雰囲気に合ってるなら良いんじゃないかなと思う。そんなことを考えながらテレビを見ている。楽しくなさそう。

ダイジェスト日記(6/28〜8/14)

【2018/6/28】じめじめした空気。暑い。何をしたって汗がでる。滴る汗が肩に落ちて「冷た!」ってなる。なんやこれってなる。子どもが修行場を巡るという渋い企画のテレビ番組を自ら見始めた。どういう精神年齢だ。プリキュア=修行僧という図式が頭をよぎる。【2018/6/29】ワールドカップ、日本の決勝トーナメント出場決定。ただ最後の試合の10分間、日本はボール回しに徹したそう。会場からはブーイング。高校野球で明徳が松井にやった連続敬遠を思い出した。高校野球が世界的に人気のスポーツだったら、どうなってたのかなぁと思う。気持ち良さはないけどルール範囲内だし、いいんじゃないかな。スプラトゥーンのガチホコでリードしている中、ホコ持って時間いっぱい逃げ回ったことがない人のみ、石を投げなさい。【2018/6/30】大阪の高槻へ遊びに行った。地震の何かしら残ってるかなと思ったけど、活気ある普通の街だった。でも、立ち寄ったラーメン屋で店員同士が、小皿が全部割れたという話をしていた。【2018/7/1】嫁と子どもは天橋立へ遊びに行った。僕は諸事情で留守番。あんまりどこそこに行きたいと思わない性格だけど、天橋立は行ってみたい。いいなぁと思いながら、昼から飲酒アンド飲酒。【2018/7/3】最近パソコンの文字変換がヘン。勝手に語尾を付け足す。今日は自分の名前を打ったら語尾に「ちんたら」がついた。なんだとコラ。【2018/7/4】子どもにハワイの位置を教えた。自分は地図に強く、嫁は弱い。強くなって欲しい…。【2018/7/5】大雨。市内には避難勧告が出ている地域も。うちは川からも山からも離れた高台だから大丈夫そうだけど、どうかな。【2018/7/8】雨が止んで久しぶりに青空が見えた。しかし今日も今日とて家から出ずに仕事の予定。【2018/7/10】買い物に行った。おばちゃんがレジを打っていた。「袋いりません」「はい」袋を取り出す。「袋いらないです」「はい」袋を開く。「袋いらないです!」「はい」商品を袋に入れようとする。疲れてんのかな。【2018/7/14】外に出ると一瞬で汗が噴き出す季節ですね。明日は祇園祭を見に行ってみることに。行ったことないのでちょっと楽しみ。【2018/7/17】祇園祭は二階にある店でゆっくり飲みながら外を歩く人たちを眺めるのが最高です。子どもの学校の夏祭りに行ったら、子どもの同級生の子に、話しかけてもないのに「ヒエェ…」みたいな顔をされた。ヒゲかな。【2018/7/18】蝉うるさい。夏だ。【2018/7/21】仰向けに寝転がってスマホ触ってる時に手を滑らして落としてアゴ直撃するの、めちゃくちゃ痛ない?【2018/7/22】本屋で5歳ぐらいの女の子が「良いこと思いついた!」と叫んでいた。何を思いついたかは分からない。ただその5分後ぐらいに遠くから「ええええぇぇ〜」と聞こえてきた。ダメだったらしい。【2018/7/24】高知県の最高気温記録が抜かれた。結局「暑い街」的なイメージは定着しなかったな。いやいいんだけどさ。【2018/7/27】コンビニのレジに並んでたら、前のおっちゃんに三度見された。ヒゲかな。【2018/7/30】今日はポケモンの映画を観に行く。ポケモンの映画を観た。ロケット団がイケメン美女過ぎ。【2018/8/4】いつのまにか8月になってしまった。やはり外に出ない毎日が続いている。なんだかなあと思う。【2018/8/8】実家へ行くことに。楽しい用事じゃないので気が重い。【2018/8/10】高知県にいる。一年ぶりに帰ってきた。何も変わっていない。【2018/8/14】高知から京都へ帰ってきてから1日。まだ疲れているのが分かる。濃かった。阿部寛の顔ぐらい。髪切ってヒゲ剃った。以上です。

悪夢にはワーカーホリックがいる

悪夢にも人を選ぶ権利があるのではないか。幸せで元気な人、不幸せで元気じゃない人、二種類の人がいたとします。元気な人が悪夢を見たとする。例えば怪物に追いかけられて死にそうになりながら逃げて、最終的にビルから飛び降りなければいけない。もちろん夢だと気付かずに必死で逃げるから、焦る。怖い。ビルから飛び降りた瞬間、「うわ!」と飛び起きる。息づかいは荒く、冷や汗をかいている。状況が理解できずに、ここはどこだ、なんて思う。しかしだんだん頭が冴えてきて、あ、さっきのは夢だと理解する。「なぁんだ、良かった」なんて背伸びしながらおはよう。なんなら隣で寝ている恋人を起こして、こんな夢を見た、なんて話すかもしれない。朝からイチャイチャ。流れで1発おっぱじめるかも。減点だ。帰れ。一生悪夢にうなされてろ。今度は元気がない人が悪夢を見る。プッチンプリンがうまくお皿に盛れない。プッチンしても出てこない悪夢だ。いくら振っても、いくら叩いてもプッチンプリンは容器に居座る。そのまま食べれば良い、なんて考えには至らない。なぜなら悪夢だからだ。そのうちハッと目が覚める。なぜだか冷や汗かいてるし、起きた瞬間ため息が出る。もちろん恋人なんていない。せんべい布団に一人。時計を見て、もう仕事の準備しなきゃ、と嫌々布団から這い出す。寝巻きを脱いで、しわくちゃなズボンを履こうとしてよろける。あっ、書いてて悲しくなってきた。悪夢にも人を選ぶ権利がある。昔の悪夢は、悪魔によってもたらされているものだと考えられていた。ということは悪魔の仕事は悪夢を見せることだ。ひいてはその仕事とは、人にダメージを与えること。そこで元気がある人、ない人、どちらに労力をさきたいか、を考えると、やはりない人ではないか。元気がある人はハリウッド映画のような悪夢を見せたところで、現実に戻ったら幸せが待っている。セックスだって始まる可能性がある。一方元気がない人であれば、プッチンプリンで最悪な一日のスタートを切らせられる。なんならプッチンプリン食べながら悪夢を見せられるだろう。片手間もいいとこだ。許すまじプッチンプリン。という風に、悪魔の労力を考えるとまず間違いなく、元気がない人に悪夢を見せた方が効率がいい。中には「元気があるヤツに見せないと張り合いがない」と考えているワーカーホリックがいるかもしれないが、一緒の給料なら楽したいと考える悪魔は多いはずだ。そう、現実世界と同じように。現実は悪夢なのかもしれない。チャンチャン。

さよならポエジーの「前線に告ぐ」にやられて

さよならポエジーの「前線に告ぐ」の良さを考える。数年前から始まった邦楽ロックバンドの四つ打ちダンスロックブームもだいぶ下火に。それでも多いけど。新しく対等してきたジャンルは「ネオシティポップ」と呼ばれるSuchmosやceroみたいなオシャレミュージック。叫ばないし疾走感は少なめ、都会の夜に似合う冷たさをどこかはらんでいる。どこかで聞いた話だが、音楽を趣味にしている人間にとって、青春時代にハマった音楽からは抜け出せなくなるそう。なるほど確かに、世代別で人気曲が分かれている理由はそこだろう。60過ぎできゃりーぱみゅぱみゅが好き、という人はなかなかいない。アリス聴いてます!堀内孝雄最高!と声高な10代にも出会わない。自分のことを考えてみると、ASIAN KUNG-FU GENERATION、NUMBER GIRL、eastern youth、マキシマム ザ ホルモン、ほかにもたくさんあるが、今でも自分から率先して聴きにいく音楽はだいたい10代の頃に出会っている。と考えると、やっぱりなかなか、フェイバリットは更新されないものなんだなあと思う。しかしここに来て、僕の中で登場したのがさよならポエジーの「前線を告ぐ」である。「このバンド、〇〇みたい」という活字表現はなんとなく避けてきた僕ですが、何に似ていると感じるかというと、the pillows。ディストーションというよりはブルースドライバー、というか直アンの歪みだけじゃね?というようなギターの音。そんなわけないけど。どっしりとしたリズムのドラム。8ビートで決して派手じゃない。バカスカとフィルインをぶっこんでくるようなフレーズではない。ベースラインも落ち着いている。これはあれだ。「ベース?聴こえない楽器のこと?」とか言われる種類の音だ。あれを見かけるたびにほんと耳おかしいんじゃないかと思う。どんだけミックスが下手でもベース入ってたら分かるだろ。好き嫌いの問題じゃないだろ。the pillowsの曲はシンプルなコード感とギターリフが主題に置かれることが多い。これには海外バンドの影響が色濃く出ているのではないかと思う。英語歌詞も出てくるし。調べてみたらビートルズのような音楽を作ろうということで結成されたようだ。フレーズの繋ぎ方が日本の曲っぽくないというか。クセなのか民族性なんなのか、AメロBメロをきっちり分けたような日本らしい音楽とはやっぱり違う。話がそれたので戻します。the pillowsの、例えば「ハイブリッドレインボウ」とさよならポエジーの「前線に告ぐ」が似ていると感じるのです。

リライトから女性像を超幻想

ASIAN KUNG-FU GENERATIONの「リライト」から女性像を妄想する、というテーマ。・28歳僕の年齢に合わせた。僕の年齢と同じであれば、多感な中学生時代にASIAN KUNG-FU GENERATIONと出会っているはずだ。それまで親の車のカーステレオから流れていたJ-POPや音楽番組に出演する有名アーティストしか知らなかった彼女。しかし中学生になり「私という存在は周りとは違うんだ!」という感情が芽生える。女の子はませているとよく言われるから、そういう自意識を持つタイミングとしてはちょっと遅いかもしれない。しかし、かわいいものやイケメンにキャーキャーしているクラスメイトと一緒にされたくない、という思いが胸の内に渦巻く。そしてある日、出会う。アニメ「鋼の錬金術師」の主題歌として。・仕事はデザイン関係中学時代に芽生えた「私という存在は周りとは違うんだ!」という感情は彼女をクリエイティブな世界へ誘ったはずだ。周りとは違うことがしたい、普通の仕事なんてしたくない!年齢を重ねるごとに段々と自分は特別な存在ではないことに気づき始めるが、しかし根幹にある「周りと違うことをしたい」という思いは捨てられず、デザインの道を目指した。美大にいけるほどの画力はないので専門学校へ。そしてなんとなく選んだ映像科。なんとなく、と書いたが、バンドマンたちは音楽雑誌やMVで顔出しをする。バラエティ番組で彼らを見かけることは少ない。音楽雑誌であればプロのカメラマンがかっこいい写真を撮るし、MVであれば曲の雰囲気などが合間って、メンバー自身がかっこよく見える。「かっこよく見える」→「私も彼らをかっこよく見せたい!」という無意識下での選択である。しかし映像自体に特別興味があるわけではないので、就活のタイミングで自分の方向性に悩む。それなりに作品は作ってきたけど、映像制作会社に入れる気はしない。授業である程度パソコンの知識は身についているからとりあえず間口を広くし、デザイン系の会社も受けてみる。すると印刷会社の面接に受かった。他に行く当てもなし、そこに就職することになる。20歳で就職。25歳の頃には転職も考えたが、今の会社でそこそこ積んできた経験をリセットするのが怖くて踏み切れず、現在に至る。・黒髪専門学校時代は暗めの茶髪程度に染めたこともあったが、基本的には黒髪。肩口ぐらいまでのストレート。これ以上長くはしない。「最近のバンドマンの髪色はハデすぎる」という印象を持っている。これはASIAN KUNG-FU GENERATIONにハマった経験から来ている。彼らは正直な話、見た目が地味だ。ロックバンドっぽい派手さはない。いかつさもない。しかしそんな見た目だからこそ、人々の共感を得た。誰しもがロックスターになりうる可能性を見せてくれた。髪色や服装なんて関係ないと教えてくれた。専門学校に入学して初めての一人暮らしを経験。ちょっとした興味で茶髪に染めてみた。染めてみたが一ヶ月ほどで黒髪に戻した。理由としては鏡を見て「普通だな」と感じたから。最初の一週間は目新しさもありウキウキしていたが、一ヶ月も経つと自分も周りも慣れてしまった。「人の印象は慣れるんだな。髪の色だけ変えたって自分の存在証明にはならないんだ」ということに思い当たった。・彼氏はいる彼氏はふたつ年下。身長は170に届かないぐらいで、細身。自分より痩せてるんじゃないかと疑念を持っている。髪型は耳にかかる程度のもじゃっとした黒髪。仕事は映像関係のカメラマン。少しだけスチールも触れる。出会いは近所のバーだった。友人と飲んでいると若い男が話しかけてきた。短髪で口調のちゃらい男だった。酔っていたこともあり、なんとなく相手をしていた。彼は向こうの席で一緒に飲まないかと誘う。口調がちゃらいだけで特別悪い人という感じもなかったので了承。席に座ると彼がいた。ニコニコしながら座っていた。基本的にはチャラい方がよく喋り、彼は大人しめだった。話も弾み、音楽の話題へ。彼は「知ってるかな」と前置きしてSTRAIGHTENERが好きだと言った。もちろん知っていた。ASIAN KUNG-FU GENERATIONとSTRAIGHTENERの仲の良さはファンの間では有名である。アルバムを持っているというわけではなかったが、何曲かは聴いたことがあった。ちなみにちゃらい方はaikoとmiwaが好きだと言っていた。その日は連絡先だけ交換して別れた。後日またバーに集合し、みんなでお酒を飲んだ。そんなことがたびたびあり、彼の大人しい人柄に惹かれ始めたのでこちらから2人で飲まない?とアプローチ。2回目のデートで告白され、もちろんOK。してやったりという表情をした。・リライトについて中学生時代から追っかけているASIAN KUNG-FU GENERATIONを知ったきっかけの曲、ということで思い入れはある。しかし自分が邦楽ロックが好きということは周囲にはあまり話していない。「へえ、どんなバンドが好き?」と聞かれて答えても相手が知らない場合が多いからである。しかし職場の同僚とのカラオケで「好きな曲歌ってよ!」と言われる。そんな時にリライトを歌う。ASIAN KUNG-FU GENERATIONの曲の中でも特別有名だからである。サビを歌うと「ああ!あれね!」という反応がもらえる。実はアジカンの中で一番好きな曲は「アンダースタンド」なのだが、それは場の雰囲気というものがある。彼氏とのカラオケでは歌う。とりあえず以上です。